1.
@ 粘土は層状ケイ酸塩鉱物からなる。珪素イオンを囲む酸素原子の4面体とアルミニウムイオンを取り囲む酸素原子と水酸基の八面体の二層構造持つ。4面体構造と8面体構造が1:1で並ぶものを1:1型鉱物,八面体を間に挟み,2:1の数の割合で並ぶものを2:1型鉱物という。2:1型は層の間に多量の水を含むことができ膨潤性に富む。
A 拡散二重層とは負に帯電した粘土鉱物表面からの距離の関数としての拡散二重層内の陽イオンの分布をあらわす。ナトリウムのような一価のイオンは層が大きく,カルシウムのような二価のイオンは小さい。幅が広いときは斥力が引力に勝るために粘土鉱物は分散し,拡散二重層が小さいときは引力が斥力に勝るために粘土鉱物は凝集する。
B マトリックポテンシャルは基準気圧のもとにある土壌水を求める場所まで移動させるために必要なエネルギーで溶液と土壌の相互作用によるエネルギー低下をあらわす。浸透ポテンシャルは(浸透圧を生じさせるような)溶質が存在して,水の熱力学的特性を変化させることによって発現するもの。溶質が溶けていることによる土壌水のエネルギーの低下。
C 移流:水・物質が勾配に従って流れるだけの状態。
拡散:無秩序な熱運動つまりブラウン運動の結果で分子の運動によって濃度が均一になる方向に働く。
分散:間隙中の流れは速度のムラがあり,加えて様々な方向へ流れが分散する。このため平均濃度を中心とした濃度分布ができあがる。これを水力学的分散といい流速が速いほど大きくなる。
2.
2.1 体積含水率は,容器の体積に占める水の体積の割合であるから,水の比重を1と仮定して,θ=(170-140)/100=0.30cm3cm-3 または30%
2.2 乾燥密度は,容器に占める乾燥土壌の重さの割合であるから,ρ=(140-50)/100=0.90 g/cm-3
2.3 まず土壌自体の体積を求める。重さが140-50=90g,土粒子の密度が2.60gcm-3だから,90/2.6で34.6cm3。つまり土壌が100cm3に占める割合は,0.346または34.6%。間隙率は土粒子以外が占める体積だから1-0.346=0.654または65.4%。
3.
まず,粒径加積曲線において,粒子直径0.002mm(2μm以下は粘土)以下の割合の最も高いAが粘土質土壌,小さな成分が全くなく大きな粒径だけで占められるCが砂質土壌,そしてその間が壌土質土壌と判断できる。
ついで,土壌水分特性曲線において,わずか20,30cmH2Oの吸引圧で土壌水が大きく減少してしまう,つまり保水性の悪い土Fは砂質土壌である。また,粘土と壌土で判断が難しいが,1000cmH2Oという吸引圧でなお,多量の水を保持できるのは粘土質土壌と判断できる。よってDが粘土質土壌。残ったEが壌土質土壌。壌土質土壌は一般に間隙率が高く,マトリックポテンシャルの低下とともに緩やかに水を排出する。
4.
Darcyの法則より,Q/At=J=kH/L
つまり,100/(5*5*3.14*20*60)=k(15/10)
を解いて,
k=7.08 x 10-4 cms-1
5.
特徴的なのは一日のうちに極端な温度変化が見られることである。土壌粒子は水に比べて熱伝導がよく温度上昇が速い。一方,比熱が小さく熱容量が水に比べて小さいため,熱を長く蓄えておくことができない。従って,夜になって日射がなくなると急激に温度低下を見せる。すなわち海岸からは遠いと判断できる。また雨が少なくほとんど晴れているという気候条件からも湿度が低いと判断され,大気中にも熱がたまらず,放射によって熱が逃げるだけである。なお,山岳地方では雲ができやすく,晴れるだけというのは考えにくい。
以上の条件に合致する地形は大陸の内部である。
「土は熱しやすく冷めやすい。」